拳を握っている手を作ります。
手を開いたパーの状態から指を折り曲げて作っていくと、

矢印の関節のところが丸くなってしまい、リアリティに欠けます。
関節のところをカクッとさせたいので、普段の開いた手を作る方法とは製法を変えてみました。
指作り
肌の色の和紙を細めに割き、少量の糊をつけて先をよじって指にします。
私が使っている糊は、速乾性でない普通の木工用ボンドです。

画像の和紙は、タイ産の民芸紙(薄桃色)。
先っちょの細すぎるところは切って捨てます。
一人分10本の指を作って、その中でも太いものは親指に、細いものは小指に、長いものは中指にと、なんとなく決めて並べておいてあります。

この辺の作業は、指を開いた手を作る時と同じです。
指が準備できたら、手のひらを作ります。
手のひら作り
次に、手のひら。

糊を少量指先にとって、混ぜ込みながら紙片を捻って棒状にし、折り曲げて手のひらの外郭にしてみました。
真ん中にスキマを空けているのがポイント。
穴のところは和紙を貼って埋めますが、人間の手のひら同様、少し凹ませるといい感じになります。
手の甲側はフラットに。
さらに、親指の付け根と小指の付け根の盛り上がった部分をつけました。

しずく型に丸めた和紙の塊を貼っています。
不要部分をカットした指も隣に並べてみました。こちらは右手のつもり。

準備が整ったら、これらを一つにくっつけていきます。
手のひらに指を貼る
手の甲側の指の付け根、握った時にポコっと骨が真立つところを意識して貼り付けました。



今回作ったのは軽く指を折り曲げて握っている手なので、指の付け根(第三関節)を接着、第一・第二関節は折り曲げるだけにしました。
折り曲げただけの第一・第二関節のシルエットはやっぱり丸い感じになりますが、接着した第三関節のところはエッジが効いているので、ミニチュアドールの手としては全体的に自然な仕上がりかなと思います。
もっと強く握りしめた拳を作りたい時は、それこそ関節ごとに切り離して再構築したほうがリアルかもしれませんが、
指一本だけでも指用パーツが3個…
片手分で15個、
両手で30個。
全部繋ぎ合わせることを考えたらゾッとするので、ファイティングポーズをキメた作品は作らないことにします。